中国で老舗ブランドの異業種提携による「新国潮」が若者を魅了

2024-10-23 16:39:00

初心者でも簡単に使える家庭用カッピングセット、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設をモチーフにしたシルクスカーフ、老舗の醤油風味のアイスクリーム……。浙江省温州市で10月19日に開催された第21回政府認定「中華老字号(中国の老舗)」逸品博覧会では、中国の20以上の省・市から約400社の企業が出展し、多くの新たな「国潮」(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)商品が展示され、盛り上がりを見せていた。

近年、「国潮」ブームが中国の消費市場を席巻している。調査によると、2023年の中国の「国潮」経済の市場規模は前年比9.44%増の2兆517億4000万元(1元は約21.1円)となり、2028年には3兆元を突破する見込みだ。中国商務部(省)から「中華老字号」の認証を受けた老舗の多くが、このトレンドに乗り、伝統を守りつつも革新を進め、新たな活力を生み出している。

博覧会の会場では、江西省の老舗中医薬企業のブースに長い列ができていた。列に並んだ人の多くが若者で、家庭用カッピングを体験しに来ていた。従来のカッピングに比べて、家庭用カッピングはより簡単で扱いやすく、付属の使い方説明に従って対応する経穴(鍼灸などのつぼ)を見つけ、シリコンカップを押して離すだけで、ちょっとした病気や痛みを緩和することができる。今や、ますます多くの老舗中医薬ブランドが、積極的に若年層向けの健康用品を開発し、ファッションブランドや飲料ブランドとの異業種提携で健康茶や栄養補助食品を発売し、若者の心を掴んでいる。また、様々な形で革新を図り、中国人の日常生活に浸透してきている老舗ブランドも多い。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年10月22日