中国でマラソンブーム マラソンにお金をかけるのはどんな人?
中国では近年、マラソンがブームとなり、大会やイベントがどんどん開催されている。
中国陸上競技協会が発表した「2023中国ロードランニング大会青書」(以下、「青書」)によると、2023年に中国全土で開催されたマラソン大会とハーフマラソン大会は622大会だった。これは1日に2大会近く開催されている計算になる。
「ロードランニング」が今、スポーツや精神的満足感を重視する中国の新世代の縮図となっており、それに時間やお金をかける人が増えている。
マラソンがこれほど人気になっているのはなぜなのだろうか?業界関係者によると、一人当たり名目国内総生産(GDP)が5000ドル(1ドルは約151.4円)を超えると、マラソンを代表格とする全国民ロードランニングスポーツ消費サイクルに突入し、欧米ではこうした状態を「マラソン大会現象」と呼んでいる。中国の一人当たり名目GDPは2011年に5000ドルを超え、人々の消費理念とフィットネスのニーズが徐々に高まり、ロードランニングのニーズも高まっているため、自然と開催される大会も増え続けている。
では、どんな人がマラソンにお金をかけているのだろうか?
「青書」によると、中国のマラソンランナーの主力は、35-49歳的の男女だ。職業を見ると、企業の従業員や管理者、政府機関/事業機関が全体の65%以上を占めていた。
「健康志向が非常に高い」や「消費能力が高い」というのがマラソン愛好者の共通の特徴となっている。
「青書」の2023年中国ランナー調査・アンケートの分析によると、ランニンググッズの支出が2000元(1元は約20.9円)以上のランナーは30.21%、1001-1500元のランナーは12.94%、1501-2000元のランナーは10.34%となっている。記録アイテムの支出を見ると、1000元以上のスポーツ用ウェアラブルデバイスを購入しているランナーの割合は59.34%となっている。
今年、中国のマラソンランナートップ100に入っている陳剛さんのマラソン歴は10年で、ソーシャルメディアには100万人以上のフォロワーがいる。そんな陳さんは、「マラソンが生活において非常に重要な位置を占めている。交流の機会でもあり、他のランナーと、アイテムや技術について話をしたり、切磋琢磨したりできる。また、いろんな都市の特色ある景色も楽しむことができる」としている。 (編集KN)
「人民網日本語版」2024年12月10日