FAO認定の中国の世界重要農業遺産システムが3件増えて計25件に
中国農業農村部(省)は今月20日、中国甘粛省の皋蘭什川古梨畑システム、浙江省の徳清淡水真珠複合養殖システム、福建省の福鼎白茶文化システムの3件が専門家の評価・審査を経て、国連食糧農業機関(FAO)の世界重要農業遺産システムに認定されたことを明らかにした。これにより、中国の世界重要農業遺産システムは現時点で計25件となり、世界最多をキープしている。人民日報が伝えた。
皋蘭什川古梨畑システムは、甘粛省蘭州市皋蘭県什川鎮に位置する。現地に住んでいた昔の人々は、梨畑の生産・管理において独特な農業スタイルを生み出し、伝承し続けてきた。それは、独特な梯子を使った高所作業の「天把式」、支柱を使い枝吊りをする「高杆吊枝」などの農作業の方法や、自然に優しい植物保護対策の「撣花震虫」や「煙汁薬虫」、生態庭園スタイルである「複合種養」や「以水帯肥」、そして伝統的な鮮度を保つ方法である「土窖貯蔵」などだ。
浙江省徳清県に位置する徳清淡水真珠複合養殖システムは、魚とカラスガイに存在する自然の相利共生の原理をベースとして、地元で生まれたブリスター・パール養殖技術を核心に据え、次第に進化させ、カラスガイ、魚、プランクトン、底生生物、水生植物といった豊富な水生生物資源をカバーする複合養殖システムを形成させた。
福鼎白茶文化システムは福建省福鼎市で生まれた。現地の独特な地理的位置、気候条件、悠久の歴史が、特有のチャノキの品種と製茶技術、奥深い文化を育んできた。システムには、国家級良種である福鼎大白茶や福鼎大毫茶、現地の菜茶群体種などが含まれ、伝統的な有性生殖スタイルが受け継がれ続けている。茶畑の生態系農業のスタイルや立体的な景観は、資源利用と病虫害防除の効率を高めている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年5月22日