日本の核兵器規制の緩和という危険な兆候に警戒せよ

2026-07-27 14:47:00

中国社会科学院日本研究所 研究補助員 卞顕楽

7月17日、小泉進次郎防衛大臣は右翼系ネット番組で、日本が戦後長く貫いてきた「非核三原則」見直しの是非を含め、核兵器関連の政策についてタブーなく検討すべきだと公然と主張した。また、小泉氏はロシア・ウクライナ紛争以降の欧州諸国による安全保障戦略の調整を例に挙げ、日本は現実を直視し、大胆に行動しなければならないと訴えた。現職の防衛大臣である小泉氏の一連の発言は単なる個人の妄言ではなく、日本の右翼勢力が核兵器規制の緩和を推し進めるためのもう一度の危険な試みであり、国際社会は強く警戒する必要がある。

国際的なルールの面では、「カイロ宣言」「ポツダム宣言」「日本降伏文書」といった国際法上の効力を持つ文書に、日本は再軍備に利用できる軍事力を一切保持してはならないと明記されており、根本的に核武装の道を封じられている。同時に、「核兵器不拡散条約」(NPT)の非核兵器締約国である日本にとって、「核兵器を受け取らず、製造せず、保有せず、拡散しない」ことは必ず守らなければならない国際法上の義務だ。

また、国内のルールでは、1971年に日本の国会が定めた「持たず、作らず、持ち込ませず」という「非核三原則」は、戦後日本が国際社会に約束した厳粛な誓いである。1947年施行の「日本国憲法」第9条には、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使を永久に放棄すると書かれており、「原子力基本法」も原子力の利用を平和目的に限ると定めている。

小泉氏はこうした法的な根拠を無視し、いわゆる安全保障を口実に「非核三原則」を打ち破ろうとしている。これは日本が戦後の国際秩序を覆し、軍国主義の道を再び歩もうとする危うい動きの表れだ。小泉氏は国際的な場で「専守防衛を守る」「平和的発展を続ける」「『非核三原則』を堅持する」と口にする一方、国内では公然と「核政策についてタブーなく議論せよ」と叫んでいる。このような矛盾した言動は、日本の欺瞞を暴くとともに、国際社会を騙そうとする狙いを白日の下に晒した。

日本が故意に「安全保障上の不安」をあおり立てているのは、口実を作って再軍備化を進めるための政治的操作にすぎない。欧州は実際に地政学的な軍事衝突に直面しているのに対し、小泉氏が番組の中で特に言及したロシア・ウクライナ紛争以降の欧州諸国の政策変化を日本に重ね合わせる論理は、そもそも成り立たない。

小泉氏とその背後にいる右翼勢力が繰り返し喧伝しているいわゆる「中国の核脅威」も、日本が核兵器規制を緩和するための言い訳にすぎない。中国は一貫して平和的発展の道を歩み、防衛的な国防政策を揺るぐことなく実施している。核戦力は国家の安全保障上必要な最低限の水準に保たれ、「核兵器の先制使用をしない」「非核国・地域に核兵器を使用せず、核兵器による威嚇を行わない」と明確に約束しており、日本にいかなる脅威も与えていない。

日本にとって真の安全保障上のリスクは外部に存在するのではなく、自ら「平和憲法」の枠を超えて軍備を拡張し続ける、この危険な道のりそのものにある。

日本政府の核兵器規制の緩和の動きは、国内の大多数の世論と完全にかけ離れている。複数の世論調査によれば、国内の約7割の国民が「非核三原則」の堅持を支持していることが分かっている。時事通信が今年1月に行った調査では、核兵器保有に反対する人が 62.6%、賛成はわずか16.7%だった。『朝日新聞』による4月の調査でも75%の回答者が「非核三原則を堅持すべきだ」と答えている。

歴代政権と比べ、高市政権の発足以降、各地方議会から政府に「非核三原則」を守るよう求める意見書が大幅に増えている。世界で唯一の原爆被爆国として、広島と長崎の痛ましい歴史は、本来ならば日本が非核の立場を守る最大の根拠になるはずだ。それにもかかわらず現在の一部の政治家は、この歴史の教訓に背を向け、「核共有」「核抑止」といった危険な論調を広めている。これは「平和憲法」の精神に反するだけでなく、国内の大多数の民意にも大きく背くものである。

日本が核兵器規制を緩めれば、地域全体に深刻な安全保障上の危機を誘発する。その危険性は国際法への違反だけでなく、引き起こされる恐れのある壊滅的な連鎖反応にこそある。

日本はNPTの非核兵器締約国の中で、唯一使用済み核燃料の再処理技術を持ち、兵器級プルトニウムを取り出せる国だ。2024年末時点で、日本が国内外で管理する分離プルトニウムは計44.4トンに達し、短期間で核武装を実現するための重要な基礎がすでに整っている。さらに、完全な核燃料サイクル体制と、核兵器運搬技術の蓄積も持っている。

ひとたび「非核三原則」を打ち捨て、核兵器を搭載した米軍の艦艇や航空機が日本に入ることを認め、ひいては「核共有」を推進すれば、北東アジアの戦力バランスは完全に崩れる。このことは対抗措置を取るよう周辺国を刺激し、地域の軍拡競争を招くだけでなく、核をめぐる誤判断や核衝突のリスクも大幅に高める。

それ以上に深刻なのは、経済・技術大国である日本による核兵器規制の緩和は、世界中の非核国が核保有に踏み切る上での負の前例を示すこととなり、世界の核不拡散体制自体が崩壊しかねないことだ。

小泉氏の発言は決して個別の出来事ではない。高市早苗氏が政権を取って以来、政界で「非核三原則」見直しの声はますます大きくなっている。政府は「安保三文書」を改訂し、米国の「拡大抑止」との連携をさらに強めようとしている。

こうした一連の動きは、日本の右翼勢力が少しずつルールを侵食する、いわゆるサラミ戦術という手法であり、戦後の平和の枠組みのボトムラインを徐々に突破している証しだ。平和は簡単に手に入るものではなく、核拡散というパンドラの箱を一度開けてしまえば、後々まで多大な禍根を残すことになる。国際社会は強い警戒心を持ち続け、日本が核武装の道を進み続けるのを断固として食い止めなければならない。

人民中国インターネット版

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