中国の交通に大きな変化をもたらす橋、港、道路

2024-09-20 17:00:00

総合立体交通網の総延長は600万キロ、鉄道の総延長は約16万キロ、農村の道路の総延長は460万キロに達するなど、中国は近年、交通運輸の質の高い発展を着実に促進しており、交通が中国式現代化の先陣を切っている。

世界記録10件を打ち立てた「深セン-中山ブリッジ」 

粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)の核心となる交通ターミナルプロジェクト「深中通道(深セン-中山ブリッジ)」が6月30日に正式に開通すると、1時間で延べ7000台、1日で延べ12万5000台以上、1週間で延べ72万台以上の車両が通行。さらに、1ヶ月に300万台以上の車両が通行するなど、利用者が増え続けている。 

「深中通道」の利用者が極めて多い理由は、そのしっかりとした技術にある。7年かけて建設された全長約24キロの「深中通道」は、橋と島、海中トンネルが一体となった海を跨ぐプロジェクトで、世界的な技術の難関を次々と攻略し、世界記録10件を打ち立てた。

世界記録を打ち立てているのは橋だけではない。北京市と新疆維吾爾(ウイグル)自治区烏魯木斉(ウルムチ)市を結ぶ京新高速道路は、ゴビ砂漠を含む砂漠横断距離が世界で最も長い高速道路で、沿線では様々な地形の景色を楽しむことができる。また地質をめぐる難関を攻略した四川省成都市と雲南省昆明市を結ぶ「新成昆線」は、両都市間の所要時間を約12時間短縮した。さらにスマート化へのモデル転換が加速する山東省の青島港自動化埠頭では、運営の無人化を実現している。中国のインフラ整備は日を追うごとに進み、総合交通ネットワークの規模や質がさらなる高みへと引き上げられ、カバー範囲がより奥へと進みながら、広がり続けている。

2023年末の時点で、鉄道の総延長は約16万キロに達し、1949年と比べて7倍の長さとなった。うち高速鉄道が4万5000キロを占め、世界の高速鉄道の3分の2以上を占める長さとなっている。道路の総延長は約544万キロで、1949年と比べて67倍の長さとなった。うち高速道路は18万4000キロで、世界一の地位をキープし続けている。これにより中国はすでに世界最大規模の高速鉄道網と高速道路網、港湾クラスター、世界中と繋がる空路、航路を誇るようになっている。

200ヶ国・地域以上と繋がる寧波舟山港 

今年に入り、浙江省の寧波舟山港の20港区はフル回転で稼働し、1‐8月のコンテナ取扱量が前年同期比8.6%増の2612万3000TEUに達した。 

寧波舟山港はすでに、200ヶ国・地域以上の600以上の港湾と繋がっており、コンテナ船の航路300本以上が運航され、海上で繋がる貿易ネットワークが世界中をカバーしている。

また中国は100ヶ国・地域以上と空路で結ばれ、海運による繋がりは世界トップレベルとなっている。中国の民用航空の輸送取扱量は世界で2番目に多く、空路で世界中と繋がっている。国際定期貨物列車「中欧班列」は、欧州25ヶ国の200都市以上と繋がり、地域の経済や貿易の発展をバックアップする「鋼鉄のキャラバン」となっている。多種多様な輸送スタイルが絶妙に組み合わせられ、中国では今、1日平均1億6000万人以上が地域跨ぎで移動し、貨物取扱量は約1億5000万トンに達し、宅配物の取扱量は1日当たり最多7億件以上に達している。規模が巨大で、内外に高密度で張り巡らされた総合交通運輸体系が、「動く中国」にさらなる活力をもたらし、中国経済の安定した長期的発展のために強力な保障を提供している。

「断崖村」を「幸福村」に変えた1本の道 

四川省涼山彝(イ)族自治州布拖県阿布洛哈(アブロハ)村の吉列子日党支部書記は、「道路が村まで通り、村の活気がさらに高まった。ここ5年、当村はネーブルオレンジを栽培し、ヤギを飼育し、民泊施設を経営するなどし、村の一人当たりの収入が年々増加している。そして、『断崖村』が、名実ともに『幸福村』へと変化した」と喜ぶ。

阿布洛哈村は山と崖に囲まれている。しかし、断崖には2019年12月31日に三段トンネルが開通し、天然の堀に鋼橋が架けられ、20ヶ月かけて村へと繋がる道がついに完成した。そして、65世帯の村民は、山や崖を越えることなく、約10分で村の外に出て、2時間で県の行政中心地に行くことができるようになった。それにより、中国の条件が整う全ての「建制村」に道路が通ったことになる。

2014年から2023年までの間に、新たな敷設や整備された中国の農村の道路の総延長は250万キロで、821郷・鎮、7万600「建制村」のアスファルト舗装をめぐる難題を解決した。

中国式現代化は、人口が非常に多い中国で進められる現代化だ。村や田畑に繋がる農村道路から、低料金で路線バス化された鈍行列車まで、都市の路線バスカバーエリア拡大加速促進から、交通機関のバリアフリー改造に至るまで、中国は包摂さと基本的民生の保障、均等化、持続可能という方向性を堅持し、都市部と農村部の基本公共サービス均等化を大々的に推し進め、都市部と農村部の住民が外出する際に交通機関を確実に利用できるよう確保し、国民一人ひとりに交通発展の成果をシェアできるよう取り組んでいる。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年9月20日

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