節約できるものは節約し、必要なもの買う中国の若者の消費スタイル

2025-03-14 16:58:00

「高価なものを買ってもいいけれど、少しでも安く買いたい」、「ブサ可愛いものを買いたい」といった個性的な消費観念を持つ中国の若者たちは、一体何にお金を使っているのだろう?と、好奇心に駆られるのではないだろうか。人民日報が報じた。

若者たちの理性消費は、コストパフォーマンスにこだわっている。多くの若者はますます家計管理ができるようになっており、ブランド品に振り回されることなく、実用性を追求する理性消費へとシフトするようになっている。中古品プラットフォームで、価値ある商品を探したり、リーズナブルな代替品やクーポン券を探したり、ちょうど割引きサービスが適用される金額になるように商品を購入したりと、ケチケチしているようにも見えるが、実際には、若者たちは消費主義から脱却しながらも、商品の質にはこだわり続けている。

エモ消費は、単にその商品やサービスを手に入れるだけで満足するのではなく、「心の癒し」を求める消費を指す。節約できるものは節約し、必要なもの買うというスタイルの若者たちが、週末にスキーや温泉に行ったり、ゲームの有料アイテムを購入したりしていると、「不必要な支出ではないの?」と思えるかもしれないが、実際には、若者はこうした消費を通じて、ストレスを解消しているのだ。

イミ消費は、商品が付帯的に備えている「社会的・文化的な価値」に共感し、購入することを指し、若者はそのためなら喜んで財布のひもをゆるめる。大ヒット映画の関連グッズが売り切れ続出となり、漢服コーデがトレンドとなり、「農村振興支援」というタグが付いている商品を選び、デリバリーを注文する時は、「割り箸などは不要」を選ぶなど、その消費スタイルは、価値観を反映すると同時に、社会の課題に注目し、応援しようとする若者たちの姿勢も反映している。

泡泡瑪特(ポップマート)と「哪吒之魔童閙海」のコラボ企画となる「天生羈絆(前世からの絆)」のフィギュア

 

こうした若者たちの消費理念は、ビジネスの思考パターンをも変えている。企業は、「若者をターゲットにして稼ぐのは難しくなった」と嘆くより、技術を磨いて、ウィークポイントを見つけて、解決策を探るほうがいいだろう。総合家電メーカー・小米(シャオミ)はコストパフォーマンスを武器に市場を開拓し、フィギュアメーカー・泡泡瑪特(ポップマート)は、情緒的価値を武器に収益を伸ばし、スポーツアパレルブランド・鴻星爾剋(ERKE)は社会的責任感を武器に、口コミを上げている。ユーザーを重視し、共感してもらえる方法を探すことで、若者たちの財布のひもをゆるめさせているのだ。

もちろん、一部の若者の「お金を使わない」、「お金を使えない」という壁を打破するためには、民生保障ネットワークをより密に張り巡らす必要がある。今年の政府活動報告は、若者の就職・起業のルートを拡大させる措置を掲げており、若者が消費する能力と意欲を持てるようサポートし、消費のポテンシャルを継続的に引き出すよう取り組まれることになっている。

若者の消費理念の変化は、プリズムのようで、消費トレンドのスペクトルが反映されている。若者の家計簿を見ると、人情味があり、ホッとした気持ちにさせてくれるほか、「理想の生活」を夢見るロマンチックな若者の姿を見ることもできる。消費の一つひとつが、若さ溢れる素晴らしい暮らしのパズルのワンピースとなっているのだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年3月14日

関連文章