『シンガポール科学研究発展啓示録』中国語版が広州で発表

2025-10-24 17:10:00

陳賛亮 黄三笑=文 

10月17日、シンガポール国立大学創立120周年、中国・シンガポール国交樹立35周年および中国・シンガポール広州ナレッジシティー以下、ナレッジシティー建設15周年記念日に際し、『シンガポール科学研究発展啓示録』中国語版がレッジシティーで発表された。シンガポール国立大学の康長傑教授が編集主幹を務めた同書は、小さな国で大きな科学技術の発展を成し遂げたシンガポールの経験を体系的に整理したもので、中国とシンガポールによる教育・科学技術協力の重要な成果であり、ナレッジシティーの科学技術イノベーションに参考となる枠組みを提供するものだ。 

同日、2024年3月に開院したシンガポール国立大学広州イノベーション研究院は、2年間の飛躍的な発展の成果を披露した。具体的には、スマートシステム、人工知能(AI)、スマート医療の3大科学研究プラットフォームを構築し、院士7人を含むトップクラスの研究チームを結集させたほか、博士・修士の人材育成を推進するとともに、国家級ポスドクステーションを設置した。さらに、スマート医療、AI、スマート物流といった分野の大きな潜在力を持つ企業21社を誘致し、15社のリーディングカンパニーと契約を締結するなど、産学研連携の深化を図っている。入居企業の希諾思健康科技(CnSヘルステック)や医覓吉科技(広州)有限公司は同研究院の支援を受け、中でも医覓吉科技は関連ソフトウェアの開発からわずか10カ月足らずで国家医療機器資格を取得するという快挙を成し遂げた。 

ナレッジシティー2010年の着工後、18年には国家級合作プロジェクトに格上げされた。これまでに累計で81件の中国とシンガポールによる重点プロジェクトの契約が結ばれ、シンガポールの四大企業であるキャピタランド、SPグループ、DBS銀行、NCSをはじめとする150社以上のシンガポール企業が入居しており、総投資額は200億元近くに上る。 

今後、ナレッジシティーとシンガポール国立大学広州イノベーション研究院は協力を深化させ、科学研究の成果の産業化と国際的なイノベーションエコシステムの共創を推進し、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)世界トップクラスの科学技術イノベーション拠点の地位を確立するよう後押ししていく。 

 

  

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