2024年の中国経済にこぞって期待する国際機関 予測値を上方修正
国際通貨基金(IMF)は5月29日、今年の中国経済成長率予測値を0.4ポイント引き上げて5%にすると発表した。国際連合は5月中旬に発表した報告の中で、中国経済の成長率予測値を今年1月に発表した4.7%から4.8%へ上方修正した。今年4月以降、アジア開発銀行、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、UBSなどの国際機関が中国経済成長率の通年の予測値を相次いで上方修正している。
国際機関がこぞって中国経済に期待を寄せるのは、実は意外なことではない。
マクロデータから中国経済の回復好転状況がよくうかがえるからだ。
中国経済のファンダメンタルは安定を維持している。第1四半期(1-3月)には、中国の国内総生産(GDP)が前年同期比5.3%増となり、経済を牽引する消費、投資、輸出の「トロイカ」の動きが好調で、成長、雇用、インフレ、国際収支の4大マクロ指標が全体的に安定を示した。4月になると、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の付加価値額、消費者物価指数など複数の主要経済指標が回復上昇を続け、安定の基礎が絶えず突き固められた。
中国経済の構造が最適化され、質と効率が向上した。4月には一定規模以上の製造業の付加価値額が同9.9%増、ハイテク製造業の付加価値額は同11.3%増となり、一定規模以上の工業に占める割合がいずれも上昇し続けた。リアルタイム小売、ライブコマースなどの新たなスタイルが急速に発展し、1-4月には全国のネット小売額が同11.5%増、新エネルギー自動車、充電ポール、太陽光電池などの新エネルギー製品の生産量がそれぞれ、同39.2%増、同12%増、同11.1%増となった。新たな質の生産力が急速に育成されて成長を遂げ、グリーントランスフォーメーションが着実に推進され、経済構造は持続的に最適化され、前に進む勢いがますます顕在化した。
「製造業の成長率は予測を上回った」「輸出ニーズが力強かった」「観光産業が力強く回復した」「最近のマクロデータはずっと安定している」……。ある国際機関は評価報告の中で、今年初めの全面的に好調なデータに基づき、中国経済の通年の成長に対し楽観的な見方を示した。
「中国政府が打ち出した複数の政策は、不動産市場のトランスフォーメーションを誘導することが狙いであり、保障性住宅(政府補助のある低中所得者向け住宅)のローンへの支援、経済の構造調整と産業の高度化の促進などの措置は、中国経済の持続的で健全な発展を効果的に推進していくだろう」「緩やかな金融政策と積極的な財政政策は短期的には経済的産出を支援することが期待される。長期的に見れば、政策による支援を強化することが製造業への投資を促進すると期待され、特に新興産業の場合だ」……。ある国際機関は中国のマクロ政策が持続的に効果を発揮していることに対し、積極的な期待を寄せている。
「中国は2024年から25年までにアジアの発展途上国の成長に対する寄与度が46%になる」「2024年から29年までに、世界で新たに行われる経済活動に占める中国の割合が21%前後に達する」……。ある国際機関は、中国経済の安定した健全な成長が、グローバル経済の回復・発展に力強い原動力を提供することになるとの見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年6月13日