戦争から平和へ 95歳の老党員の変わらぬ初心
2021-06-01 15:42:23
浙江省衢州市常山県紫港団地で暮らす胡兆富さん(95)は、子どもたちや隣人から解放戦争に参加したことのある一般的な元兵士と思われていた。
常山県退役軍人事務管理局が2019年に退役軍人の情報収集のためコミュニティを訪れた際、胡兆富さんは娘の胡玲さんの協力を受け、長くしまわれていた靴箱を見つけ出した。その中に保存されていた物は、すべての人を驚かせた。そこにはやや色の剥げ落ちた数枚の勲章と、人民英雄メダル授与証明書が入っていた。胡兆富さんが60年以上も隠してきたこの経歴がついに人々に知られることになった。抗日戦争と解放戦争において、胡兆富さんはその功により26回受賞した。うち特等功は2回、一等功は7回、二等功は8回、三等功は5回で、人民英雄メダルは1枚。娘の胡玲さんは、父がなぜ過去60年以上に渡りこの栄誉について一言も口にしなかったのか理解できなかった。
「戦争の時代に私がしたのは、いずれも取るに足りないことだ」1948年の開封戦役において、胡兆富さんは突撃部隊と共に開封城に突入したが、敵機の爆撃にあい頭と胸に傷を負い、流血した。包帯をする間もなく負傷した戦友を助けに行ったが、重傷だったため気を失った。「多くの戦友が犠牲になった。真の英雄は彼らの方で、私は共産党員としての職責を果たしただけだ」この負傷の影響はいつまでも残った。胡兆富さんの頭にはへこんだ傷跡があり、しばしば頭痛に襲われる。
「私を養ってくれたのは党と人民だ。共産党員である私は、人民のために出来る限り貢献するべきだ」部隊から常山県人民病院に転業した後も、胡兆富さんは人民に奉仕する初心を貫いた。1985年に定年退職すると、形式的に1元だけもらい職場復帰し、人々のため診療を続けた。今や娘の胡玲さん、孫娘の胡煜琦さんが胡兆富さんの初心を受け継ぎ、人命救助の戦線に立ち奮闘し続けている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月19日
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