中国の日本研究者、50年来の中日経済交流の意義を高く評価

2022-09-26 16:19:16

「中日経済交流50年」と題したシンポジウムが25日に北京で開催され、これまでの50年間における中日経済交流の意義について再確認しました。

 中国の民間学術団体「全国日本経済学会」の年次会議も兼ねた今回のシンポジウムは、同学会が主催し、中国社会科学院日本研究所が運営を担当しています。中日の経済交流の過去を振り返り、現在を総括し、未来を展望する中で、両国の経済貿易関係の発展に資する構想とプランの提供を目指すシンポジウムです。

 

シンポジウム北京会場の様子 

 中国社会科学院日本研究所の党書記でもある閆坤研究員は開幕式で、「足元の中日関係は複雑で厳しいチャレンジにも晒されているが、平和、発展と協力は依然として中日関係の時代の流れであり、互恵協力は依然として両国関係を前進させるためのコアとなる原動力である。中日経済貿易協力は両国の経済成長に重要な意義があるだけでなく、地域のサプライチェーンの安定、世界経済の再生の促進にも重要な役割がある」と示しました。

 

右から中国社会科学院日本研究所・閆坤党書記、中日友好協会・程永華常務副会長、同日本研究所・楊伯江所長 

 同研究所の楊伯江所長は席上、「50年来、強固な現実的利益の絆が両国をしっかりと結んでおり、平和・協力という基調と大きな方向を守ってきた」と述べ、このことが地域と世界平和に果たした大きな貢献を高く評価しました。今年年初に発効した地域的な包括的経済連携(RCEP)については、「中日両国の企業が貿易投資での協力、産業チェーンやサプライチェーンにおける踏み込んだ融合の促進に資し、中日経済協力に新たな活力を注いでいる」と期待を寄せました。その上で、「日本経済に対する研究をさらに強化し、中日の経済貿易協力が果たすしかるべき役割を生かす必要がある」と呼びかけました。

 中日友好協会の程永華常務副会長は特別スピーチを行い、「中日はすでに持ちつ持たれつの協力パートナーになっている。一層経済の連携を深めるべきだ」と表明しました。さらに、日本が経済成長する中で経験した成長スピードのギアチェンジ、エネルギー危機、為替変動、環境破壊と大気汚染、高齢化と農村人口の過疎化、日米貿易摩擦、日米半導体摩擦などの問題における日本の経験と教訓について、研究を深める価値があると指摘しました。

 シンポジウムは中日国交正常化からまもなく50周年を迎えることを背景に開催され、全体会議のほか、「日本経済と中日経済交流50年」「排出削減における日本の経験、グリーン経済、農業経済」「地域経済協力」の三つの分科会も開かれ、オンライン形式も含めて、全国から100人あまりの研究者が参加しました。(王小燕)

 
 
 
 
 
 
 

 

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