日本の過去の戦争責任をSNSで伝える加藤颯人さん

2025-08-19 17:03:00

中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館の広場にある「平和」という文字が刻まれたモニュメントの前で、日本人の加藤颯人さん(27)は、ひざを付き、頭を下げて、黙とうし、旧日本軍に虐殺された犠牲者30万人に謝罪した。これは、加藤さんが2023年に同紀念館を訪問した時の一幕だ。新華社が伝えた。

在名古屋中国総領事館で最近開催された「歴史を銘記し、未来に向かう」をテーマとした中日平和友好交流会において、加藤さんは当時の心境について、「私は日本人なのに、自分の国が過去にあんなに残酷なことをしたことを知らなかった。跪いたのは、亡くなった方に心からの謝罪の気持ちを表すため」と語った。

岐阜県出身の加藤さんは、大学時代に、中国を一人旅し、親切な中国人や中華文化の魅力に感動したという。そして、2022年から、中国に暮らすようになり、個人メディアのクリエイターとして、ソーシャルメディアのフォロワーは現在270万人以上に達している。この3年間、加藤さんは中国の20省以上を旅行し、自分のスタイルでそれらを記録。外国人の目から見た中国を発信している。

そうしているうちに、加藤さんのソーシャルメディアのコメント欄に、「南京に行ってみたら」や「哈爾浜(ハルビン)も行ってみたほうがいいよ」といったコメントが寄せられるようになり、これまでとは全く異なる旅を始めるきっかけとなったという。

その後、加藤さんは、中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館や中国侵略日本軍第七三一部隊(以下、「731部隊」)旧跡、上海四行倉庫抗日戦争紀念館、山西大同煤礦万人坑遺跡紀念館を含む、中国の抗日戦争紀念施設や遺跡約30ヶ所を見学し、そのすべてを記録していった。

「過去に何があったかほとんど知らない状態でそれらの場所に行った。日本では、それらについて学ぶ機会はほとんどない」と加藤さん。

中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館を訪問した加藤さんは、恐ろしい歴史に関する記録を次々と目にし、中国侵略日本軍が中国で犯した極めて残忍な戦争犯罪に対する理解を深めた。ところが、日本国内では、「南京大虐殺などなかった」と主張する政治家やメディアが今なお存在するのだ。加藤さんは、「犠牲者の遺族の前に立ったり、これら展示品を見たりしたとしても、恥ずかしげもなく、そんなひどいことを言えるのかと聞きたい」とした。

加藤さんは、黒竜江省哈爾浜市にある中国侵略日本軍第731部隊旧跡に行った時の衝撃はもっと大きかったといい、展示されていたショッキングな証拠を見た時のことを振り返ると、何度も言葉を詰まらせ、「人間の所業ではない。あまりにも残忍すぎる。恐ろしくて、全身鳥肌が立った」と話した。

そして、「731部隊旧跡で展示されている各種武器を含む物証を見たり、旧日本軍が爆破などを通して、悪行の証拠を隠滅しようとしたことを知って、中国侵略日本軍の戦争犯罪はそれほどひどかったのだと初めて思い知らされた。731部隊の一部のメンバーは、日本政府に口止めされた。中国侵略の歴史については、日本ではほとんど取り上げられることはなく、教科書にも載っていない」と語る。

また、「日本がこんなに残虐な悪行を犯したことがあるなんて、本当に衝撃的だ。そして、中国人の怒りの理由が理解できるようになった。日本政府が加害の歴史を直視していないからだ」と指摘する。

さらに、「日本は、広島や長崎の原爆や沖縄戦といった、日本人が被害者となった歴史を大きく取り上げているのに、加害者となった歴史についてはほとんど取り上げていない。日本が加害者となった加害の歴史も教科書で取り上げ、歴史を直視することを願っている」との見方を示す。

加藤さんが撮影した中国抗日戦争遺跡をテーマにした動画をアップすると、たくさんの中国のネットユーザーから、歴史を直視し、認め、伝える勇気を称賛するコメントが寄せられた。それを見て、加藤さんは、逃げるよりも、真摯に歴史を直視するほうが、価値があると感じるようになったという。

一人でも多くの日本人に歴史の真相を知ってもらうべく、加藤さんはそれら動画を、日本のソーシャルメディアにもアップしたところ、疑問視したり、中傷したりするコメントがたくさん寄せられたものの、「攻撃されても、声をあげ続けたい」と前を向く。

今年、中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利80周年を迎えた。加藤さんは「一人でも多くの日本人を連れて、中国の抗日戦争関連施設に行き、実際に見学して、歴史の真相を知ってもらう」という新しい計画を立てている。

加藤さんは、「自分にできることには限りがあることは重々承知している。でも、それら歴史を伝えていきたい。過去の戦争責任を認めることは、平和への第一歩だ」とその思いを語った。 (編集KN)

「人民網日本語版」2025年8月18日

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