成都 糖画名人の陳啓林さん

2018-06-11 16:13:36

 

 

成都の塔子山公園ではしばしば糖画の屋台を見かける。無形文化財の伝承者、糖画(カラメル画)名人である陳啓林さんが屋台に座って、手には銅のスプーンを握り、精神を集中して、飛ぶような速さでスプーンの中のカラメルをピカピカの大理石の石板の上にたらし、画家が悠然と筆を走らせるように、動物や花や戯曲の登場人物などを描いてゆき、その絵は透き通って美しく、とても生き生きとしている。糖画の屋台の前にはいつも数人の子どもたちが嬉しそうに囲んで見ている。

糖画は中国で長い歴史があり、糖画職人の素晴らしい技は代々の職人たちがその師匠から苦労して学び取ってきたものだ。糖画の起源はもはや知るすべはないが、糖画職人たちはみな唐代の詩人である陳子昴に関係すると考えている。

「前不見古人、後不見来者、念天地之悠悠、独愴然而涕下(振り返っても古賢の姿は見えず、後世にも古賢のやり方を見倣う人はいない。天地の果てしなさを想い、一人寂しく涙で襟を濡らす)」という詩句で有名な詩人である陳子昴は、筋金入りの美食家であったとされている。彼が長安で官職についていたとき、暇さえあればどうやって砂糖をおいしく食べるかを考えていた。彼は砂糖を鍋で煮詰めてつくるカラメルが好きで、カラメル飴を竹串に刺して食べた。しまいには幼い皇太子までが彼がつくったこの飴を好み、以後それが民間にも流行した。1000年余りの伝承の中で、それは魚・竜・馬・大刀・蝶・小鳥・桃などをかたどったものに変化した。1980年代にはこれらは糖画と呼ばれるようになり、2008年に中国の無形文化遺産に登録された。

糖画は歴史・美術・地方の民間風俗・砂糖加工技術などの要素がつまった中国の伝統文化の至宝である。糖画の道に入って30年余りの陳啓林さんは、第一回中国民間芸術祭、北京荷花祭、上海万博などに参加し、さらにシンガポール・スペインなどの国でもこの芸を披露している。街角から国際舞台に躍り出た陳啓林さんだが、やはり塔子山公園での屋台がその活動の場で、彼の糖画は子どもたちを喜ばせている。糖画というこの無形文化財が一人ひとりの子ども時代を豊かに彩り、楽しみをもたらすことを彼は望んでいる。(成都日報 編集L

 

 

人民中国インターネット版 2018年6月11日

 

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