2023都江堰放水節が盛大に開催
第一陣の国家級無形文化遺産として、放水節は2000年以上の深い歴史的蓄積、文化の根底及び特色ある風情を有している。4月5日、2023都江堰放水節は、都江堰の観光地である飛沙堰余水路で盛大に開催された。
現場で行われた放水ショー
今回の放水節は「上善若水・天府穀倉」をテーマとし、1000人余りの観礼ゲストが漢服を着て放水式に参加し、駐中国のエクアドル、タイ、マルタ大使、在中国エチオピア大使館の公使、ポーランド、チリ、スペインなど17カ国の駐四川・重慶総領事、領事官、代表者30人以上が招待され、水の文化を体験した。
都江堰が長く栄え、これまで人々に恩恵をもたらしたのは、厳格な年次修理制度を堅持しているからだ。冬の渇水期になると、沈泥を浚渫して砂地をきれいにするために、人々は独自の「榪槎竹籠による堰止法」を用いて、水路の先端に臨時の堰を築き、外側排砂の際に水を遮断して内側へ、内側排砂の際に水を遮断して外側へ導く。
現場で行われた放水ショー
清明節は農業の繁忙期となっており、成都平原は春の灌漑用の水を緊急に必要としているため、水路の先端で盛大な放水式を行い、川を遮断する榪槎を撤去し、岷江からの水を川の内側へ導くことで成都平原を灌漑する。都江堰放水節はこれにちなんで名付けられ、唐と宋の時代に次第に規則となった。清代の詩人山春は「都江堰水沃西川、人到開時湧岸辺。喜看榪槎頻拆処、歓声雷動説耕田(都江堰の灌漑によって川の西部の土地は肥沃になり、放水節が開催する際に人々は岸辺に群がった。人々は水を遮断する榪槎が撤去されるところを眺め、地元の農地を熱狂的に語る。)」という清明節の際に都江堰の放水に関する盛大な出来事を記録した詩を書いた。
2279 年の歴史を持つ都江堰水利施設は、年1回の修理と清明節の放水制度を順守しているため、今も新たな活力を放っている。昨年末までに、灌漑面積が2万8600平方キロメートル、灌漑した農地が1133万2000ムーになり、成都、徳陽、綿陽、眉山、楽山、資陽、遂寧を含む7都市40県(市、区) の数千万人に生活、生産、生態環境及びその他の総合用水の提供という重要な役目を担い、水・食糧の保全という点では、都江堰灌漑区には全省の人口のほぼ3分の1が集まっている。
都江堰水利施設の遠景図
都江堰は、古代中国の労働者の勤勉さと知恵の結晶、中国文明の画期的な傑作であるだけでなく、中国の生態文明の実践のモデルでもある。
都江堰が世界遺産に登録されたとき、「都江堰は、今や世界中で唯一の長い歴史を持つ、ダムがなくても分水できる特徴のある大規模な生態貯水池」とユネスコは高く評価した。
都江堰は、四川省の生態環境の改善と優れた生態系の構築に大きく貢献している。都江堰が建設される前に、成都平原は頻繁に干ばつや洪水に見舞われ、生態環境は非常に厳しいものだったが、都江堰完成後、洪水と干ばつは制御され、植生が豊かで、四川西部から四川盆地までの生態環境が根本的に管理され、変化を得た。その結果、都江堰は長江上流の生態学的バリアー、成都の水源蓄積地、天府の国の源とパークシティの流水となった。