2024年の科学技術支出、前年比5.7%増の1兆1505億元

2025-03-25 16:45:00

財政部(省)が24日に発表した「2024年中国財政政策執行状況報告書」によると、2024年の財政収入は前年比1.3%増という回復的成長を遂げた。各レベルの財政当局は財政資源の統合を強化し、支出規模を拡大することで、社会保障・雇用、教育、農林水利、科学技術などの重点分野の支出を強力に確保した。うち教育支出は前年比2%増の4兆2076億元(1元は約20.8円)で、科学技術支出は同5.7%増の1兆1505億元。科技日報が伝えた。

報告書によると、企業の科学技術イノベーションの主体としての役割をめぐり、新たな「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」中小企業向け奨励・補助制度が開始された。これに伴い、中央財政は31億1700万元の資金を支出し、1039社の専精特新「小巨人」企業(高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業)を支援する。第2期中小企業デジタルトランスフォーメーション都市試験事業を開始し、中山や無錫などの36都市を新たな試験対象とした。これに対し、中央財政は累計27億6500万元の資金を支出した。同時に政府調達協力イノベーション調達制度の構築を模索し、科学技術成果の実用化における課題解決を推進した。科学技術イノベーション特別担保計画を実施し、国家融資担保基金の科学技術イノベーション型中小企業に対するリスク分担と補償を強化し、1社当たりの担保金額の上限を従来の1000万元から3000万元に引き上げ、科学技術イノベーションを支援するより多くの金融資源を動員した。

報告書によると、産業構造の最適化・高度化の推進に焦点を当て、製造業のトランスフォーメーション・高度化基金、先進製造産業投資基金、国家中小企業発展基金などを通じ、社会資本の集積回路、人工知能、新素材、次世代情報技術などの分野への投資を誘導し、ボトルネックとなる分野への支援を強化し、累計で2兆元以上の社会資本投資を牽引した。また、製造業新型技術改造都市試験事業を開始し、中央財政は30億元の資金を支出した。評価と審査を経て20都市が第1期の試験対象に選ばれ、デジタルスマート化・グリーン技術改造を支援し、従来型産業のトランスフォーメーションと高度化を促進した。全国の2024年の工業技術改造投資額は前年比9.2%増となった。

「2025年の政策はより積極的に、持続的かつ強力に実施する」。報告書は財政政策展望の部分で、国内需要の全面的な拡大、現代的産業システムの構築、民生の保障と改善などの6つの分野に重点的に取り組むことを明確にした。具体的には、現代的産業システムの構築をめぐり、科学技術イノベーション能力の向上に注力し、中央財政の科学技術投資を拡大し、重要コア技術の研究開発を全面的に支援する。産業のトランスフォーメーションと高度化の推進を急ぎ、製造業分野重点研究開発などへの支援を強化し、製造業重点産業チェーンの質の高い発展を支援し、専精特新中小企業向けの奨励・補助政策を深く推進し、小規模・零細企業などの事業者の融資難・高金利などの問題を緩和する、としている。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年3月25日

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