観光フォーラム――中日友好の輪を広げる大連

2018-06-07 13:36:00

日本の友人に宛てた3通の手紙

 「馬上{あいおう}相逢て{しひつ}紙筆なし、君に{}憑って{でんご}伝語して平安を報ぜん(馬上にて人に出くわしたものの筆記具を持ち合わせていなかったので、無事でいるという伝言をあなたに頼みたい)」。中国観光研究院の戴斌院長は大会の基調講演の中で、彼が日本の友人に宛てた3通の手紙を用い、中日観光交流と中日友好の素晴らしい願いを表現した。彼は奈良県知事の荒井正吾氏とお茶を飲みながら、文化の伝承と次世代の成長につて語り合い、共に中日両国の主流メディアで交流の願いと協力の共通認識を発表し、ソーシャルメディアでお互いの好感と相互尊重を示したいと思っている。また、東洋大学の竹村牧男学長の影響力とカリスマ性を通じて、より多くの小・中・高校と大学、研修機関で中国の言語や文化を教える授業を開き、中国の歴史・文化と自然地理を教えるだけでなく、様々な形で現代中国の経済・社会の発展状況について紹介できることを望んでいる。彼はさらに、まだ直接会ったことはないが、日本の漫画ファンの娘によって知った『NARUTO-ナルト-』の作者岸本斉史氏に感謝の手紙を送り、作品の中で友愛・責任などの古典的価値観を伝えることにより、中日両国の若者に共通の価値観を持たせて対面交流の願いを生み、中日の観光交流の未来と活力に希望を与えてくれたことに感謝を捧げた。

大会で基調講演を行う戴斌院長

 

顔を突き合わせた交流が日中友好を深める

 鞍山・丹東・北九州・伊万里など中日各地の26名の市長が、27日午後に開かれた円卓会議に参加した。中日両国の市長たちは円卓会議で「わが町のセールスマン」となり、家宝を数えるかのように各自の市にある観光地を紹介するだけでなく、弁舌さわやかに相手との観光交流の未来について語った。双方はいずれもこのフォーラムというチャンスに相手に自らの都市としての魅力を見せようとし、相手が自分の歓迎の気持ちや協力の誠意を感じ取ってくれるよう願っている。

 

中日市長円卓会議で、人気アニメ『名探偵コナン』の作者青山剛昌氏の出身地である

鳥取県東伯郡北栄町の松本昭夫町長が、北栄町とコナンのエピソードを紹介した

 初めて大会に出席した長野県須坂市の三木正夫市長は、中日双方は互いに学ぶことのできるものが多いと語った。須坂市民はみんな長寿で、中国の観光客が須坂市の高齢者福祉施設の見学に来ることを望んでおり、中国で急速に発展したインターネット産業もまた、日本の産業界が手本とするに値するものだ。「双方の人員往来と顔を突き合わせた交流は、日中友好を深めることができます」と三木市長は語り、「須坂市日中友好協会の会員たちは何度も中国を訪問しており、多くの人がすっかり中国ファンになっていて、ひとたび中国を訪問すれば、中国人民の熱いもてなしと中国の歴史・文化の深さを感じ取ることができます」と語った。

三木正夫市長

三木市長の誠意にあふれた、情報が満載された名刺

 

観光で中日地方交流を促進する

 「中日東北観光協力」とは、ソファーフォーラムに出席した東日本旅客鉄道株式会社の日野正夫常務取締役が地方観光に関して双方は協力できるのではないかと提起したものだ。彼は日本の東北地方は豊富な観光資源を持ち、四季おりおりの見どころがあって、中国の東北地方に似ていると考えている。「中日両国の東北地方はどちらも内部の交通網が整備されていて、両国の東北観光のドッキング実現の重要な基礎となります。今年の夏、日本の東北各県の知事たちは大連と共に観光宣伝を行う予定であり、今後中日双方の東北観光により多くの協力チャンスがあることを期待しています」と語った。

日本の東北地方の四季について紹介する日野正夫氏(右から三番目)

 日本航空株式会社の二宮秀生常務理事はソファーフォーラムで、「観光客を日本の地方観光に誘致するため、われわれは日本の鉄道フリーパスに似た格安フライトチケットであるジャパン・エクスプローラー・パスを設け、さらに2016年と2017年、ドラえもんのラッピング機体を飛ばし、これらは中国の観光客に好評でした。2020年、日本の首都圏の空港のフライト数は増加し、中国と行き来する航空容量も増えるでしょう。さらに多くの中国の観光客に日本の地方観光に来てもらい、航空業界が中日間で北前船と同様の役割を発揮できることを願っています」と語った。

ソファーフォーラムに出席した二宮秀生氏

 日本文化交流デーは中日観光大連大会と同じように、大連アカシア祭りの一部となるイベントだ。27日夕方、大連市中心部にある労働公園で、中日両国の大学生が共に歌う耳に馴染んだメロディーが多くの大連市民の足を引き留め、この都市の中日友好ムードに初夏の暖かな風を送った。

日本文化交流デーのイベントで日本の焼酎を味わう大連市民

  中日関係の持続的改善には広範な民意の基礎が必要で、中日観光大連大会がつくりあげたこうした中日の友だちの輪は、今、両国の地方自治体や観光企業らの官民機関のために善意・包括・友好を伝える重要な舞台となり、両国民衆が互いの理解を深め、互いへの称賛を増進するという積極的な役割を発揮している。人々の心を近づかせ、民意を固めれば、平和友好協力の中日友好の初心は忘れられることなく、長期的に健全で安定した中日友好関係がおのずと築き上げられることだろう。

上一页12
関連文章