みんなの庭としての公園文化
2017-12-11 16:44:23
石垣久美子=文 佐渡多真子=写真
ボルダリング設備は初級者用からある
公園
北京には公園文化、というものがあると思う。
中国の土地は国有なので、いわゆる日本の「庭付き一戸建て」のような住宅を見つけるのは難しい。その代わり、マンションや小区という団地の敷地には住人が共有で使える公園が設けられている。
みんなの庭としての公園文化
また、北京市内には、景山公園、天壇公園、オリンピック公園など大規模な公園が多数あり、観光客だけでなく周辺の住民が日常的に利用するレクリエーションの場として人気だ。
そんな公園では何が行われているのか? 市内最大規模の朝陽公園を訪れた。敷地には小ぶりながらも遊園地や動物園まであり、家族連れをはじめ、早朝からさまざまな世代が集まってくる。たこ揚げをする子どもたち、犬の散歩をする夫婦、将棋を指す男性グループ、記念撮影に忙しい女の子たち。北京に暮らす庶民の生活の「いま」を垣間見る瞬間だ。
たこ揚げやローラースケートを楽しむ子どもたち
中でも体を動かすのに熱心な人たちが目につく。ジョギングやウオーキング、公園の器具を使って運動をするのはもちろんだが、本格的なボルダリングの設備まで整っているのには驚かされる。きゅっと身体を絞った若い女の子が急な斜面をぐいぐい上っていく。はじけるような笑顔はエネルギッシュで、北京の今が明るく元気なことを教えてくれた。
朝陽公園
北京市朝陽区農展南路1号
人民中国インターネット版