文=萩原晶子 写真=長舟真人
街の風景の移り変わりが速い上海。特に飲食店のテナントは、多くが2〜3年ごとに入れ替わっていく。だが、内装工事を経て店名が変わり、店員やメニューが変わっても、ねこが変わらなかった事例がある。
ねこが暮らしているとは思えない店構え
日本人旅行者に人気の店も多い常熟路。この通り沿いに位置する「CHARLIE’S」は、上海市内に6店舗を展開するチェーン店の支店の一つ。アボカドバーガー、フォアグラバーガーなどの個性的な手作りハンバーガーとクラフトアイス、生ビールが人気のダイナーだ。
店長がたまにおやつをくれる
その店先でのんびりくつろいでいるねこの洋洋(5歳、雌)は、野良ねこが5年前に店に産んでいったねこだという。5年前、この店舗は「PIRO」という名前の別の店だったはずだ。「PIRO」の閉店後に「CHARLIE’S」が入り、洋洋は運良くそのままいていいことになったのかもしれない。
触られても動じない
遊ばれても大丈夫
そんな経歴を持つねこだからか、洋洋は自分がくつろいでいるテーブルに騒がしいグループが座ってきても、知らない人に触られてもまったく動じない。店長も、「人に媚びない堂々としたねこ」だと評している。チェーン店だから、店長や店員も定期的に変わるはずだ。特定の誰かと仲良くなってしまっては、チェーン店のねこは務まらないのだろう。
犬のお客さんも多い
「CHARLIE’S」は、上海に増えているペットフレンドリーの店でもある。犬同伴での利用も可能で、週末の午後は多くの犬連れがテラス席を埋めている。その犬たちにも動じない洋洋。夜もテーブルの上でくつろいでいるので、一人での食事やお酒の相手をしてもらうのもお勧めだ。
一人客の相手もしてくれる
CHARLIE’S粉红汉堡
上海市常熟路89号