及时喝彩

2024-10-29 10:23:00

時宜にかなった褒め言葉 

カ月前に突然大病を患い、病院に2カ月近く入院し、その後の回復期と自宅休養の期間中、妻がずっと面倒を見てくれていた。思い通りにならない看病のストレスのせいか、彼女は私にずっと批判的で、「歩くときには姿勢に注意しろ」だの、「ご飯の食べ方がみっともない」だの、「家を出るときは明かりを消せ」だの、とやかく言った。要するに、彼女の目には、私には何の長所もなく、欠点ばかりに映っているようだった。彼女の言っていることのほとんどが事実であっても、聞いていて快いものではなく、言ったところで「是正」効果も薄かった。 

どうしてかというと、このような「あなたのために言うけど」という言葉は楽しいものではなく気落ちさせられるもので、奮い立たせるのではなく途方に暮れさせるものだからだ。自分には何の取りえもなく、やることは全て間違っていて、正しいことをする能力がないと思わせることは、自尊心を傷つけ、卑屈にさせる。明らかにこうした状況は健康回復にとっても良くない。 

私は「もしこんなときに褒め言葉をくれる人がいたら、状況は大きく変わるかもしれない」と妻に言った。妻はそれを聞いて笑い、何も言わなかった。私自身それがちょっと大げさであることは知っていた。しかし、日常生活の中で他人から褒め言葉や励ましをもらうことは、確かに一種の精神的な力となる。それは人の劣等感を弱め、戸惑いを減らし、自信を強めてくれ、苦しみの中で希望を見いださせてくれる。困難に打ち勝ち、願いを実現する力と勇気をくれるのだ。 

ここから押し広げて、私はいろいろなことを考えるようになった。たとえば、学校に通う子どもに対する保護者としての態度、特にさまざまな試験や進学のプレッシャーに直面する子どもに対して。先生の生徒に対する態度、特に成績は平凡だが自尊心が極めて強い学生に対して。上司の部下に対する態度、特に過去に挫折を経験した部下に対して。個人の周囲の人、例えば同僚や親戚友人らに対する態度、特に今起業中であるとか、坂をはい上がりながら頑張っている人に対してなどだ。ひたすら批判ばかり、特に非難ばかりしていては駄目で、ましてや皮肉やあてこすりを言うのはいけない。決して褒め言葉と拍手を惜しんではならない。 

身近な人や親友などに対し、肝心なときに、適切な批判をすることは、人の目を覚まさせるためにも必要なことだ。しかし、日常生活の中の何げない褒め言葉も同じようにとても重要、いやさらに重要かもしれない。エッセーを書き始めた頃、あるベテラン編集者が何げなく言った「あなたは前よりもずっと良くなっている」というせりふに私は長いこと興奮し、書き続けようという決心が大いに鼓舞されたものだ。 

人は苦しみ、無力さを感じているとき、あるいは人生の階段を上っているときには、他人の激励の言葉、好意的な視線ですら、とても重要となる。これは人の温かみを感じさせ、困難を克服し、気力を得て、希望に向かう助けとなるのだ。 

人生の道において、誰もが他人の褒め言葉を必要としている。だからぜひ、あなたも誰かに時宜にかなった褒め言葉をささげてほしい。 

翻訳にあたって 

中国語の「恨鉄不成鋼」は、清代の曹雪芹の小説『紅楼夢』に由来する表現で、直訳すると「鉄が鉄鋼にならないのを恨む」という意味であり、人が期待通りに頑張ってくれないことに、不満を感じたり、焦ったりすることを指す。ここでは意訳で、「思い通りにならない看病のストレス」とした。 (福井ゆり子) 

ピックアップ語彙 

(1)沮丧 気落ちする 

(2) 迷茫 途方に暮れる 

(3)振作 奮い立つ 

(4)一无是处 何の取りえもない 

(5)为我喝彩 褒め言葉をくれる 

(6) 爬坡奋斗 坂をはい上がりながら頑張る 

(7) 冷嘲热讽 皮肉やあてこすりを言う 

(8)友善的眼神 好意的な視線 

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