笹川杯日本研究論文コンクール2023の決勝戦が開催
中国日語教学研究会や吉林大学、公益財団法人・日本科学協会が主催する「笹川杯日本研究論文コンクール2023」の決勝戦が今月18日、吉林省の吉林大学で開催された。人民網が報じた。
吉林大学の張国興副学長や中国教育部(省)高等学校外国語言文学類専業教学指導委員会日語分委員会の修剛主任委員、中国日語教学研究会の陳多友会長、公益財団法人・日本科学協会の高橋正征会長などが決勝戦に出席し、挨拶を行った。
張副学長は開会式の挨拶で、「笹川杯日本研究論文コンクールは、中国の日本語教育界ですでに注目を集めるコンクールへと発展している。同コンクールは、中国の高等教育機関で日本語を専攻する大学生の研究能力や実践能力を試す場となっているほか、中国の大学生が日本の社会の様々な面を知り、理解を深め、それにより中国の若者がさらに一歩踏み込んで日本や中日関係について考えるようになるだろう」とした。
また高橋会長は開会式の挨拶で、「日中平和友好条約締結45周年の記念すべき今年、対面で開催できることになり大変喜んでいる」とし、応募された論文について、「論文を拝見すると、いずれも日本語の完璧さに驚かされた。また、論文の内容は新味があり、日本人が気づかない視点の研究が多く、大変勉強になり、また刺激を受けた」と高く評価した。
今回のコンクールには中国全土の高等教育機関38校からレベルの高い論文140本が寄せられた。一次審査を経て、その中から、言語学、文学、文化の3分野各10本ずつ、計30本が決勝戦に進んだ。18日の決勝戦では、各論文、研究テーマに関するプレゼンテーションと質疑応答が行われ、最終的に特等賞2本、一等賞3本、二等賞9本、三等賞12本が選出された。
大連大学の宋協毅元副学長や日本文学会の邱雅芬会長、南開大学の劉雨珍教授が、言語学、文学、文化の3分野の論文に対してそれぞれ評価を行った。また、修主任委員はコンクール全体に対する総括評価を行った。閉会式では中国日語教学研究会の名誉会長や北京外国語大学日語学院の周異夫院長も挨拶を行った。
2018年から開催されている「笹川杯日本研究論文コンクール」は今回で6回目を迎えた。2020年から2022年の3年間は、新型コロナウイルスの影響でオンラインで開催され、今年は4年ぶりに対面で開催された。コンクールの応募対象は、中国の大学の日本語専攻学生(1年生~3年生)で、応募単位は個人或いはグループ(3人以内)となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年11月30日