光影共鳴 光彫りの世界と中国影絵人形のコラボ展が東京で開幕
「光影共鳴~ゆるかわふうの光彫り世界と柴廣義の中国の影絵人形」が4日、東京の日中友好会館美術館で開幕した。日本の光彫り作家のゆるかわふう氏が建築材料を利用して制作した光彫り作品と、中国の皮影(影絵)作家の柴廣義氏が制作した影絵作品が展示されており、光と影が織りなすこれまでにない新感覚のビジュアルを楽しめるアート展だ。人民網が伝えた。
日中友好会館の宮本雄二会長は挨拶の中で、「日中両国の文化交流の歴史は長く、今回、両国の芸術家が手を取り合い光と影が芸術と結びついた作品を打ち出したことは、新時代の日中文化交流のイノベーション実践の1つだ。今回のアート展を契機に、両国の芸術家間の交流と協力が強化され、両国の民心の通じ合いが促進され、友好の感情が深まることを願う」と述べた。
日本の光彫り作家のゆるかわふう氏は挨拶の中で、「これまで展覧会を開催している時にたくさんの中国の友人ができ、それが今回のアート展につながったことを、非常に光栄に感じている。今回のアート展は伝統文化と現代のテクノロジーの融合であり、光と影の美しさを表現したもので、みなさんにこれまでにないビジュアル体験をしていただけると思う」と述べた。
中国の皮影(影絵)作家の柴廣義氏は挨拶の中で、「皮影は中国の無形文化遺産であり、手工芸技術の形式だけでなく文化も伝承するものであり、未来に続く架け橋でもある。これらの作品とその中の物語を通じて、より多くの方が皮影を理解し、皮影を好きになり、中国文化への理解をよりいっそう深めていただければと願っている」と述べた。
河北省唐山市で生まれた柴氏は、約50年にわたり皮影のパフォーマンスや制作に従事し、中国伝統の民間芸術である「皮影戯」(影絵芝居)の宣伝と普及に努めてきた。1996年に日本を訪れた際は、数年かけて日本国内を巡回公演し、精緻で変化に富み、生き生きした「皮影戯」は日本の観客の間で大好評を博した。
建築材料の発泡断熱材の表面を削って凹凸を作り、背後からLED照明を透過させるのが、ゆるかわふう氏の生み出した技法だ。その作品は深海風のブルーを基調とし、従来の絵画作品と写真作品が渾然一体となったような静謐な美しさをたたえ、強い視覚的インパクトをもたらす。
「光影共鳴~ゆるかわふうの光彫り世界と柴廣義の中国の影絵人形」は日中友好会館が主催し、会期は7月5日から8月4日まで。会期中にアート鑑賞会や「皮影戯」の公演も行われる。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年7月9日