中日旅行の新視界:ビザ免除で始まる両国文化の新交流

2025-02-19 16:42:00

2023年6月、私は留学前に中国を旅行に行こうとしていたが、当時のビザ申請手続きは煩雑で、数十ページもの資料を提出する必要があり、ビザセンターの予約も1カ月先になるなど、時間と時間が必要だった。しかし、現在は状況が一変し、パスポートさえあればビザ免除措置を活用し、最大15日間の旅行を楽しめるようになった。このような変化に伴い、中国旅行は「思い立ったら吉日」で行けるようになり、心理的な面でも日本の人々と中国の距離が缩まった。

当時、この良い知らせを家族のグループチャットで共有したところ皆大喜びで、すぐに祖母から電話がかかってきた。「本当にそうなの ようやく紫禁城を見に行けるのね!」祖父と祖母は旅行が大好きで、特に祖母は中国の古装劇(古代を舞台とするドラマ)のシーンに憧れ、何度も私に古都北京の魅力に触れてみたいと言っていた。長城の雄大さ、故宮の奥深さ、前門の賑わい……長い間行きたいと思っていたこれらの名所を巡るべく、私の家族は待ちきれない思いで北京旅行を計画し始めている。

著者 大堀理緒

北京旅行:便利な支払い体験と微妙な文化の違い 

私が旅行で北京を訪れた際、深く感じたのは中国のモバイル決済の大きな変革だ。大通りの高級ショッピングモールや路地のお店、さらには屋台など、至る所でモバイル決済が可能で、そのうえ無人コンビニも普及していて、この便利さには驚かされた。

もっとも、便利なモバイル決済を体験する一方で、小さな困りごとにも遭遇した。飲食店で食事をしたとき、一緒に来た日本の友人はまだスマートフォンを使った決済に慣れておらず、会計の際にどうやって「AA」(割り勘)にすればよいか、アプリの操作方法が分からなかったのだ、これは今も現金が広く使われている日本の習慣とは異なるため、慣れるまで少し時間がかかった。

さらに、観光地の自動券売機の前で、言語の壁にもぶつかった。中国語のインターフェースに不慣れだったため、操作にかなり手間がかかった。この経験を通じ、外国の旅行者に多言語のサポートを提供することは非常に重要だと感じた。このことは都市の国際化の程度を示す重要な指標の一つでもあると私は考える。

総じて言えば、私にとって北京旅行は、中国の科学技術の発展と進歩を体感するだけでなく、文化の違いから生じる微妙な困りごとにも気づける絶好の機会となった。今後北京、そして中国はさまざまな面で暮らしの利便性がより高まっていくことだろう。それと同時に、中国をビジネスや旅行で訪れる海外の人々へのサポートがいっそう手厚くなることに期待している。

古都の対話:文化観光協力の無限の可能性

頤和園の長廊にたたずみ、想像を巡らせる。もし 故宮と江戸城が時空を越えて、ホログラム投影による共演を行えたら、どれほど壮大な光景となるだろう! このようなクロスオーバーの協力は、両国の文化を融合させるだけでなく、無限の創意を喚起するだろう。将来、Z世代の私たちは故宮と江戸城の時空を超えた対話を目の当たりにできるかもしれない。北京と東京で、他にどんなコラボができるだろう。私の想像は果てしなく広がってゆく。北京の798アートゾーンと秋葉原で二次元の展示会を開き、芸術の国境をなくしたい。什刹海と隅田川で花火大会を同時開催し、海を越えてロマンを共有したい。「胡同の宝探しゲーム」を開催し、日本の旅行者に五道営胡同で日本の下町に似た風情を感じてほしい。「中日アフタヌーンティー会」を催し、両国のカフェ好きの方々に豌豆黄と抹茶大福、二鍋頭と清酒のマリアージュを楽しんでもらいたいーー。

開かれる日本旅行者の新視点

今日のソーシャルメディアでは、北京旅行に関する興味深い話題が絶えない。日本の旅行者たちは豆汁児の独特な味や北京方言の不思議な発音など、北京でのさまざまなエピソードをシェアしている。こういった文化の融合は、旅行の楽しみをより多彩なものにする。

中国と日本の文化が交流の中で互いに融合する時、我々は理解する。私たちが真に取り除くべきものは、お互いの行き来や旅行を不便にしているさまざまなものだけではなく、双方の心の壁だということを。将来の中日文化観光協力は、無限の可能性に満ちている。

最も心動かさる風景は、いつも境界を越えた先にある。今後、北京を訪れる日本の旅行者たちは、文化に対する好奇心を胸に抱き、北京の胡同や故宮、美術館などを訪れ、境界を越えた魅力を感じることだろう

清代の衣装を着て故宮を見学する著者

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