中国の宅配便年間取扱量が1200億件突破、データが意味していることは?
中国の宅配便年間取扱量が12月4日、初めて1200億件の大台を突破し、過去最高を更新した。1200億件突破というこのデータは一体何を意味しているのだろうか?
まず、1200億件は、昨年の世界の宅配便取扱量の63%に相当するほか、昨年の米国の取扱量の5.5倍、日本の13.3倍、英国の23.5倍に相当している。このように、中国は、世界の宅配便業務の成長を牽引する主な原動力となっている。
また、中国の1ヶ月当たりの宅配便取扱量はすでに2014年の通年の取扱量を超えるようになっており、「年間100億件」から、「1ヶ月100億件」への大きな飛躍を実現している。
生産と消費の架け橋となる宅配便業は、経済の活力を反映するバロメーターとも言える。
1200億件目の差出人は「アジア最大の花卉市場」と称されている雲南省の「闘南花卉市場」の生花店だった。そのオーナー・木順林さんは、「以前は卸売業者を相手に取引していたので、値段をあまり高く設定できなかった。でも、今は市場内にライブ配信拠点が設置されていて、生花が生産地から、インターネットを通して、直接消費者に販売され、宅配便を通して配送されるようになっている。そのため花の鮮度も高いし、増収にもつながっている」と喜んでいる。
「インターネット+」という「追い風」を受け、中国各地の宅配便物流網が「タッグ」を組み、相乗効果が生まれていることを、データが裏付けている。例えば、今年1-10月期、中国全土のオンライン上の小売業売上高は前年同期比11.2%増の12兆3000億元(1元は約20.0円)に達した。また、実物オンライン小売総額の社会消費財小売総額の増加に対する寄与率は32.1%に達している。
中国の物流+ECという最強タッグは、宅配便取扱量と消費・需要のダブル成長を大いにバックアップしている。
需要サイドから見ると、1200億件の大台突破は、中国の消費規模が引き続き拡大しているほか、内需のポテンシャルが加速しながら引き出されていることを反映している。一方、供給サイドから見ると、業界のインフラ整備が着々と進んでいるほか、産業の高度化の歩調が加速していることを反映している。
翌日到着、翌朝到着から、半日で到着への発展、村や企業内への営業所設置から、海外配送への発展、トラックや飛行機だけでなく、高速鉄道をも利用した輸送など、配送のスピードはますます速くなり、サービスも充実し、輸送力も拡大している。それにより、消費市場のために、さらに多くの新体験、新シーン、新ニーズが提供されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年12月19日