デジタルツイン応用技術者:未来の世界を見つめる時代の先駆者
天津市浜海新区国家アニメパークの大型モーションキャプチャスタジオに足を運ぶと、モーションキャプチャスーツを着た馬鑫琪さんが、様々なモーションを行っていた。そしてその周りには、数十台の高画質赤外線カメラが設置されていた。新華社が報じた。
国家アニメパークのパブリックテクノロジーサービスプラットフォームのモーションキャプチャスタジオの技術顧問である崔盛輯さんは、「これは、デジタルツイン技術を活用した光学式モーションキャプチャで、スタジオ内の赤外線カメラが、馬さんに貼付されたマーカーの位置を捉え、ミリ秒の精度でそのモーションを算出し、そのデータをパソコンに送信して、デジタル化し、バーチャルキャラクターが同じモーションをする」と説明する。
中国人的資源・社会保障部(省)がここ数年発表した「新職業」には、「デジタルツイン応用技術者」も名を連ねていた。「85後(1985-89年生まれ)」の崔さんは、「デジタルツイン応用技術者」で、デジタル技術関連の仕事をして約10年になり、今ではスタジオも立ち上げている。主に、デジタルツイン技術を活用して、映画やドラマ、アニメ、没入型文化観光、生命科学といった分野の応用シーンを作り出すのがその仕事だ。チームのメンバーには、初期のモーションを生成するモーションキャプチャアクターのほか、データを収集するモーションキャプチャ専門家、後期段階においてデータ補正をするデータ補正専門家などがおり、1つのデジタルツインプロジェクトをやり遂げるには、メンバーが密接に連携する必要があるという。
崔さんのチームは最近、天津市浜海新区の太極拳協会と提携して、太極拳のモーションのデータを残すプロジェクトを実施した。「デジタルツイン技術を活用して、こうした無形文化遺産を永久保存することができる。デジタルツイン技術は現実とデジタル世界をつなぐことができ、いろんな問題を効果的に解決することができるため、前途は明るい」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年7月16日