串焼き味わい聊斎を聴く 窯火と瑠璃きらめく古都

2026-06-29 14:57:00

淄博しはくの街を歩くと、街中の自動車ナンバープレートは全て「魯C」で始まっている。「魯」は山東省の略称であり、「C」はナンバー区分において博を示す記号である。興味深いことに、このアルファベットのCは、この都市の特質をも象徴している。博は山東の地理的中心(central)に位置し、古来、交通と商業往来の重要な結節点であった。また、古くから名高い陶磁(china)の里でもあり、その製陶の歴史は紀元前6000年にまでさかのぼる。さらに、豊富な石炭(coal)などの鉱産資源と利便な交通条件を背景に、博は中国においていち早く近代工業化の道を歩み始めた都市の一つである。 

今日、歴史の蓄積と人文の趣を併せ持つ博は、多様な表情をもって、この古い町ならではの新たな物語を語りつつある。 

 

バーベキューのぬくもり 

高速鉄道で博に到着し、駅を出た途端、改札の向こうに掲げられた「好客山東歓迎(もてなし好きの山東へ、ようこそ)」の巨大な広告看板が目に飛び込んできた。 

「好客」――それがこの町に対する多くの人の第一印象であろう。 

シェア電動バイクのそばに立ち、スマートフォンでルートを調べていると、ほどなく通りがかった博市民が自ら声を掛け、手助けが必要かどうか尋ねてきた。軽く会話を交わし、こちらがよそから来たことを知ると、相手はさらに評判のよいバーベキュー店をいくつも親切に紹介してくれた。 

午後5時、地元の人の案内に従い、張店区の八大局便民市場を訪れた。この市場は南北に約700続くメインストリートと、東西に走る2本の補助路から成り、通り沿いには博式バーベキューや軽食などの店が軒を連ねている 

やがて夕闇が迫る頃、街はにわかに活気づく。百人規模のパフォーマンス隊が南から北へと通りを練り歩き、人波とスマートフォンのレンズが幾重にも取り囲む。メインストリートでの巡行を終えると、演者たちは通り沿いの焼き肉店へと散り、人々もそれを追うように店へ入り、そのまま席に着く。 

小さな炉の上では串肉がジュウジュウと脂を弾き、白い煙がクミンと果木炭の香りをまとってゆっくりと立ち上る。人々は串を味わいながら、同時に演目を楽しむ。 

博のバーベキューは独特である。串を焼く前に、まず各テーブルに小さな炭火コンロが据えられ、赤々と燃える炭が置かれる。七、八分ほど火の通った串が運ばれてくると、客は自ら焼き上げ、好みの焼き加減に仕上げるのである。 

焼き上がったら、脂を滴らせる串を2本取り、まずタレをまとわせ、小さな薄餅(中国式の薄焼きパン)の上に広げて串を抜く。そこに山東名物の若いネギを添える。やや塩気のある肉を薄餅がやわらげ、タレが風味を引き立て、ネギが脂っこさを抑える――それぞれが補い合い、絶妙な味わいを生む。 

舞台では、姜太公が功績により営丘(現在の博市臨区)に封ぜられ、斉国を建てた物語が上演されている。「私たちは毎日、昼と夜に2回の公演を行っており、内容は博に関わる歴史故事や、博出身の清代文学者蒲松齢の『聊斎志異』に収められた怪異譚などです。観光客がバーベキューを楽しみながら、博の文化にも触れられるようにしているのです」と、焼き肉店「阿」の責任者鄭峰さんは語る。「昨年8月に初めて劇場型公演を導入して以来、来客数は以前より30%増加しました。地元の人がわざわざよそから来た友人を連れて、串焼きと公演を楽しみに来ることも多いです」 

八大局では、変わるのは業態とスタイルであり、変わらないのは市井の活気である。 

夜のとばりが降りると、色とりどりの看板が次々とともり、通りは人であふれる。呼び込みの声、笑い声、そして食べ物の香りが入り混じる。「店長、炒鍋餅(もちもちした小麦餅の炒め物)を一つ!」「紫米餅(紫米を使った甘い餅菓子)はまだある? ちょうだい!」「牛醪糟(発酵もち米を牛乳で煮た甘いデザート)、いい香り! 並んででも食べたい!」――多くの屋台の前には長い列ができ、人々は食べ物を手に、食べ歩きを楽しむ。その光景は、まさに生き生きとした市井の一幅の絵である。 

  

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