峰々にこだます歌声 競技通じ誇りと友情を連なる手に
はるか昔の地球の物語
雲貴高原は典型的なカルスト地形だ。中でも、黔東南州北西部の施秉県にある施秉雲台山は、硬度の高い古い白雲岩の上に形成された白雲岩カルスト地形で、2014年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界遺産リスト」に登録された。
世界を見れば、イタリアのパドヴァ国立地質公園も白雲岩カルスト地形に属しているが、氷河の浸食を受けて草一つ生えていない。一方、施秉雲台山はその浸食を受けていないため、つる植物でいっぱいの観光エリアの正門をくぐると、まるで緑の王国にでも迷い込んだようだ。
施秉雲台山の面積は約210平方㌔で、大小40カ所以上の景勝地がある。全て巡るには1~2日間かかるため、時間に限りがある場合は、人気スポットが凝縮されているルートを数時間かけて歩けば、白雲岩カルストの神秘的な側面を垣間見ることができる。
観光エリア内のきれいに整備された道に沿って登っていくと、両側にはシナユリノキ、チュウゴクイチイなどの珍しい植物がたくさん生えている。近くの高い木の上では、数頭のサルが枝の間で追い掛けっこをしたり、じゃれ合ったりしている。
施秉雲台山の主峰は標高1066㍍で、一般観光客でも登りやすい。山中の遊歩道の多くは、建設時、現地の石材を使ったため、足元を見ると白雲岩がたくさんある。よく観察すればナイフで切りつけたような模様も発見できるが、それは地表水が岩の節理に沿って浸食して形成された小さな割れ目であり、白雲岩を識別する最も重要な特徴の一つだ。
遊歩道を登っていくと、約2時間で雲台山の主要観光スポットの一つである「印闘閣」にたどり着く。
ここに来ると視界が一気に広がる。遠くには灰白色の白雲岩が豊かな緑の中に点在しており、まるで美しい風景画のように見える。
遠くを眺めると、五つの峰の形が5本の指のような「五指峰」が目に映る。3000万~4000万年前に始まったヒマラヤ造山運動は、この地域に断続的で不均一な隆起を引き起こし、発達した節理、亀裂、断層に沿って流水が岩石層を浸食した。浸食作用がある程度に達すると、比較的柔らかい上部岩層が山体の巨大な圧力に耐えられず、垂直方向の節理に沿って大きく崩壊し、「五指峰」が形成された。
さらに30分ほど登り続けると、宝石苑に到着する。ここには大小さまざまなストロマトライトの化石がいくつも残っている。ストロマトライトは、藍藻(シアノバクテリア)などの微生物の生命活動によって作られる層状の構造を持つ岩石だ。これらの石は地面に伏せて置かれた茶碗のように、約4分の1が外に露出しており、まるで地面から突き出た宝石のようである。
峰は真っすぐで険しく、山々は幾重にも重なり、雲は真っ白で汚れなく、森は静かで奥深い。雲台山で耳を澄ます(7)と、数億年前の地球の物語が響きわたる。
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