人口は約1万8900人。
主に広西チワン族自治区防城の各民族自治県の山心、万尾、巫頭という三つの小さな島およびその付近の地域に分布し、「ジン族三島」と呼ばれている。
ジン語を使用し、語系は確認されておらず、ベトナム語とほぼ同じである。中国語の広東方言を使う人もいる。自民族の文字を持たず、漢字を使っている。
ジン族の人びとは祖先を崇拝し、信奉する神々の多くは海と関係がある。
ジン族は以前越族と呼ばれ、1958年、ジン族と改称された。ジン族の祖先は西暦16世紀の初め頃にベトナムの塗山などの地から山心、万尾、巫頭という三つの小さな島に漂流してきた。その時小さな島は荒れ果てて一軒の人家もなかった。ジン族の人びとは後に続々と島に定住してきた漢民族、チワン族の人たちとともに開発、建設に力を入れ、繁栄させることを目指した。11本の総延長10余キロのダム堤防によって三つの島は大陸部とつながり、そのため島は半島となり、干拓に力を入れ、大陸から淡水を引いてきて田畑を灌漑し、農業を発展させた。ジン族の三つの島は亜熱帯に位置し、湿気が多く暑い、四季は常緑である。三つの島のある北部湾は著名な漁場であるため、ジン族の人びとは主に海洋漁業に従事している。そして豊かな海洋についての知識と魚をとる経験を持っている。男性は誰もが魚をとることについての名手である。また魚類加工業、海産物養殖業、タツノオトシゴ養殖業と人工による真珠養殖業を発展させている。以前、ジン族の人たちのほとんどは非識字者であり、三つの島は「文盲島」と称されていた。新中国成立後、政府はジン族の人たちに対する教育を強化し、島には小学校、中学校があるだけでなく、多くの大学生が育成され、「文盲島」はすでに「文化村」に変わった。
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