モーラオ族
 


 人口は約15万9328人。
 
 多数は広西チワン自治区の羅城モーラオ族自治県に住んでおり、少数の人たちは近くの県・市に分散して住んでおり、漢、チワン、ミャオ、ヤオ、トン、マオナン、シュイなどの民族とともに暮らしている。 
 
 モーラオ語を使い、この言葉は漢・チベット語系、チワン・トン語族、トン・シュイ語に属する。モーラオ語はマオナン語、トン語、シュイ語とかなり似ている。大多数の人は漢語に通じ、一部の人たちはチワン語 ェ話せる。
 
 自民族の文字がなく、かねてから漢語をコミュニケションの手段としてきた。

 モーラオ族の人たちの大多数は道教を信仰し、少数の者は仏教を信仰している。

 モーラオ族は中国のながい歴史をもつ民族の一つで、魏、晋以降の史書の中で「姆姥」、「木姥」と呼ばれ、これは「僚」、「伶」など広い意味での呼称の中に含まれている。歴史の記載と言い伝えによると、モーラオ族は元あるいは明の初めごろに広西の羅城に定住し始めた。自分たちのことを「伶」、「謹」と称しているが、チワン族の人たちは彼らのことを「布謹」と呼び、漢族の人たちは彼らのことを「姆姥」と称している。新中国成立後、この民族の要望によってモーラオと総称されるようになった。モーラオ族の居住している地区は岩山地帯であり、山峰が幾重にも連なり、峡谷とくぼ地ばかりで、土質がやせており、耕地の灌漑と交通はきわめて劣悪で、経済の発展は難しかった。ここ数十年来、水利施設の建設によって、灌漑面積がどんどん広がり、穀物生産高が絶えず伸びている。モーラオ族の居住している山間部には豊富な石炭が埋蔵されてあり、石炭の里とも言われ、石炭の採掘は重要な経済的支柱となっている。


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