人口は約1万8000人。
主に雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州景洪県のジーヌオ郷とその近隣の山間部に分布する。
ジーヌオ語は漢・チベット語系のチベット・ミャンマー語派、イ語分支に属する。自民族の文字は持たない。
昔、ジーヌオ族は「万物に魂あり」と信じ、盛んに祖先崇拝を行った。
ジーヌオはこの民族の自称であり、かつて史籍文献のなかでは「攸楽」と漢訳されていた。ジーヌオ族の人たちはすべて雲南省シーサンパナ州の大きな山に集まり住み、その生活習慣、祝日の風俗、服飾、民族の起源と歴史的な沿革などの各方面の情況に基づき、国務院からわが国の少数民族の一つとして認定、公布され、わが国で認められている55の少数民族のひとつである。ジーヌオ族のルーツに関しては、記載される文字はない。ジーヌオ族の人たちは諸葛孔明を尊崇し、言伝えによると諸葛孔明の南下する軍勢の一部で、普ジや墨江、あるいは更に遠い北方から移住してきたといわれている。代々発展を続けてきたにもかかわらず、新中国の成立当時はまだ定型化した階級社会を形成しておらず、ほぼ原始社会の末期から階級社会へ移行する農村公社の段階にあった。新中国の成立後、ジーヌオ族の人たちは直接社会主義の段階に入り、焼き畑農法、竹を刻して物事を記録する、物々交換、霊魂を祭って病いを治すといった時代遅れの様相を徹底的に変えた。今では、ジーヌオ族の公務員、大学生、医師、商人と農業科学技術者がすくすくと育っている。
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