ミャオ(苗)族
 

 人口は約739万8030人。
 
 主に貴州省、雲南省、四川省、広西チワン族自治区、湖南省、湖北省、広東省などの地に居住しており、大きな集中的居住地区もあるし、小さな居住地区もあり、その他の民族とともに居住している地区もある。 
 
 ミャオ語を使い、この言葉は漢・チベット語系、ミャオ・ヤオ語族、ミャオ語派に属する。ミャオ語は湖南の西部、貴州の東部と四川、貴州、雲南という三大方言がある。大方言の中に小方言の分支がある。さまざまな民族がともに居住している地区のミャオ族の人たちは、漢、トン、チワン族の言葉を話すことができる。
 
 以前ミャオ族には統一の文字がなかったが、1956年に、4種類の方言のある表音文字を創出した。

 ミャオ族の人たちは万物に霊魂があるとする原始宗教を信仰している。

 ミャオ族は中国では長い歴史をもつ民族の一つであり、早くも4000年前の史籍の中の「南蛮」と称されていた氏族あるいは集落についての記述の中にミャオ族の祖先についてのことにも触れられたものがある。古い伝説と伝記の中で触れられている黄帝、炎帝と合戦したり講和したりした蚩尤は、ミャオ族の人たちの祖先とみなしている人たちである。各地に分布しているミャオ族の人たちは自分たちのことを「牡」、「蒙」、「毛」、「果雄」、「帯叟」などと称しており、また一部の地方ではその住んでいる土地、服飾などによって、「ミャオ」の前に「長裙・ミャオ」、「短裙・ミャオ」、「長角ミャオ」、「赤ミャオ」、「黒ミャオ」など異なった名称が用いられている。漢の頃からミャオ族の人たちは湖南省の西部、湖北省の西部、四川省の東部、貴州省の東部に住むようになり、戦乱、飢饉、疾病および過剰な出産、耕地の荒廃などによって、あちこち移住し、言葉、服飾、頭の飾り、習慣が大きく異なるようになり、社会の発展もアンバランスになる。ミャオ族の人たちは水稲、トウモロコシの栽培を主とし、オオアブラギリ、アブラナなどの経済作物とサンシチニンジン、オニノヤガラ、杜仲などの貴重な漢方薬材の栽培にもたずさわっている。


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