ヤオ()族
 


 人口は約213万7000人。

 主に広西チワン族自治区に分布しているが、湖南、雲南、広東、貴州などの省に分布しているものも一部いる。その居住状況の特徴は、全体としては分散しているが、集中して居住しているところもある。  

 ヤオ語を使用する。ヤオ語は漢語・チベット語系のミヤオ・ヤオ語族ヤオ語分支として分類されている。ヤオ語は3種類の言語の総称で、ミェン (勉)語、プヌ (布努)語、ラキャ (拉珈)語という三つの方言に大別されている。各地のヤオ族の人たちの間では言語の差異が大きく、お互いに言葉が通じないくらいである。ヤオ族の人たちは日頃チワン語と漢語を使用することができる。

 自民族の文字は持たず、漢語の文字を使用している。

 ヤオ族の宗教信仰は比較的複雑で、自然崇拝とトーテム崇拝を行っている人もいれば、道教を信奉している人もいる。

 ヤオ族は中国の長い歴史をもつ民族の一つで、ルーツは古代の「荊蛮」、「長沙武陵蛮」、「莫徭」、「蛮徭」であるとみられている。ヤオ族は 「勉」、「金門」、「布努、「拉珈」、「炳多優」などと自称している。それぞれ異なった生業や、居住地域、服飾、頭の飾りによって、数十種の異なった呼称がある。例えば、盤瑶、山子瑶、頂板瑶、花藍瑶、過山瑶、白コ瑶、紅瑶、藍テン瑶、八排瑶 、平地瑶、オウ瑶、茶山瑶、背簍瑶などがそれである。これらの呼称の中に「瑶」という字があるので、新中国成立後「ヤオ族」と総称されることになった。地域の自然環境が異なっているため、ヤオ族の社会経済の発展は非常にアンバランスである。人口の大部分は農業にたずさわり、林業と副業にもたずさわり、自給自足の自然経済を主とする。国の大きな支援のおかげで、ヤオ族地区の経済と文化事業は大きな発展を遂げた。


アチャン(阿昌)族 ●イー族 ●ウイグル族 ●ウズベク(烏孜別克)族 ●オウンク(鄂温克)族 ●オロチョン(鄂倫春)族 ●回族 ●カザフ(哈薩克)族 ●キルギス(柯爾克孜)族 高山族 ●コーラオ族 ●サラ(撒拉)族 ●ジーヌオ(基諾)族 ●シェ族 ●シボ(錫伯)族 ●シュイ(水)族 ●ジン(京)族 ●タジク(塔吉克)族 ●タタール(塔塔爾)族  ●ダイ族 ●ダフール(達斡爾)族 ●チベット(蔵)族 ●チャン(羌)族 ●朝鮮族 ●チワン(壮)族 ●チンプオ(景頗)族 ●トウ(土)族 ●トゥチャ(土家)族 ●ドアン(徳昂)族 ●トーロン(独竜)族 ●トンシャン(東郷)族 ●トン族 ●ナーシー(納西)族 ●ヌー(怒)族 ●ハニ(哈尼)族 ●パオアン(保安)族 ●プーラン(布朗)族 ●プイ(布依)族 ●プミ(普米)族 ●ぺー(白)族 ●ホーチォ(赫哲)族 ●マオナン(毛難)族 ●満州族 ●ミャオ(苗)族 ●メンパ(門巴)族 ●蒙古族 ●モーラオ族 ●ヤオ(瑤)族 ●ユイグー(裕固)族 ●ラフ族 ●リー(黎)族 ●リースー族 ●ローバ(珞巴)族 ●ロシア(俄羅斯)族 ●ワー族