人口は約63万370人。
主に福建、広東の二省および広西自治区の境界地帯と福建、浙江2省の境界地帯に居住している。なかでも、福建、浙江2省には最も多く居住しており、96%を占めている。
シェ語を使い、この言葉は漢・チベット語系、ミャオ・ヤオ語族に属する。2種類の方言がある。自民族同士ではシェ語を話し、外部の人たちと交流する際は、漢語を話している。自民族の文字はなく、漢語の文字が通用されている。
シェ族の人たちは祖先崇拝を行っている。
シェ族は中国南東部の山間に住んでいたながい歴史をもつ素朴な少数民族であり、早くも西暦7世紀頃にシェ族の祖先は福建、広東、江西3省の接する地域で生活していた。その時彼らは「蛮」、「蛮僚」、「ドウ蛮」と呼ばれ、南宋の頃にシェと称されるようになった。「シェ」は焼き畑農法で開墾し耕作するという意味で、一つの民族に対する呼び方とされたのは恐らく彼らがまだ立ち後れたやり方で働いているからであろう。元代以降、「シェ民」はシェ族に対する特有の呼称として、よく史籍の中に現れるようになった。中華人民共和国が成立した後、正式にシェ族と名づけられた。各地で生活しているシェ族の人たちは、みな自民族の発祥の地を広東省潮州の鳳凰山だと言っている。シェ族の人たちは小人数グループで居住しており、周囲の漢族の人たちとともに暮らしていることもあり、漢族の人たちと一つの村に居住していることもある。シェ族の人たちは主に農業に従事し、水稲の栽培のほか、茶、サトウキビ、ラミー材などの経済作物を栽培している。シェ族の人たちは経済、文化など各方面で漢族の人たちと同じように、めざましい発展をとげており、シェ族の山村の現代化を目指す建設もめざましい発展をとげている。
|